多くの 物語には共通のパターンがあります。そのパターンとは?
物語には共通のパターンがある
多くの冒険物語には共通のストーリー展開があります。
どのような人物が、何をするかということ。骨組み、プロットとよばれます。
「マトリックス」「ロードオブザリング」、「ハリーポッター」、「西遊記」、「桃太郎」、「ドラクエ」、「宮本武蔵」などには共通性がみられます。
共通のプロットをシンプルにしたものは以下です。
共通するモデル
- 旅立ち(分離)
- 試練 (通過儀礼)
- 帰還
もう少し加えると
- 故郷から離れる 旅に出る
- 仲間との出会い
- 敵が現れる
- 最終戦争が起きる
- 故郷への帰還
1.故郷から離れる 旅に出る
・ネオは、仮想現実「マトリックス」から目覚める。
・桃太郎は鬼ヶ島へ鬼退治に出かけます。
2.仲間との出会い
・ネオは、モーフィアス、トリニティ、オラクルなどと出会い成長します。
・ドラクエでは、ストーリーを進めるにつれ、仲間が増えます。
- 仲間は、「勇気」「知恵」「愛」などのシンボルとしても描かれます。
3.敵が現れる
・ネオの前には、スミスをはじめとしたエージェントたちやロボット(センチネル)が現れます。
・ハリーポッターであれば、「名前を言ってはいけないあの人」とその一派。
- 敵の攻撃により主人公は窮地に陥りますが、そのたびになんとか切り抜けます。
- 敵は、仲間(善)と対立する悪として描かれます。
4.最終戦争が起きる
・ネオとエージェントスミスとの決戦、ザイオンの住民とセンチネルの大群との闘い。
・「ロード・オブ・ザ・リング」であればまさに冥王サウロン軍との戦争。圧巻の合戦シーンとして描かれます。
5.故郷への帰還
・ネオは…(さすがにネタバレはもういいと思いますが一応これから観る人のために)
・桃太郎は、鬼ヶ島から財宝を持ち帰ります
多くはこのバリエーション。あとはどうそれにオリジナリティをくわえるか。
もともとは神話がこのような共通性を持っていました。
この「神話は共通のストーリー展開がある」ということは、神話学者のジョセフ・キャンベルが、『千の顔を持つ英雄』で明らかにしました。
あのルーカス監督は、これをもとにスターウォーズのストーリーをつくりあげたことは有名。スターウォーズのタイトル(旧三部作)は、
- エピソード4 新たなる希望
- エピソード5 帝国の逆襲
- エピソード6 ジェダイの帰還
ちなみに三部作である「ロードオブザリング」は、タイトルが以下。
- 旅の仲間
- 二つの塔
- 王の帰還

千の顔をもつ英雄〔新訳版〕上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: ジョーゼフ・キャンベル,倉田真木,斎藤静代,関根光宏
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/12/18
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物語はキャラが大事
だからこそ、作品にはストーリー以外の要素が重要になるのです。
それはたとえば世界観、演出、キャラクターなどです。
だから先日の記事で書いたようにオリジナリティさが出るかどうかは、ストーリー以外の部分が大きいのです。
参考