104日記

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【帰ってきたヒトラー】 笑いながら学べるヒトラー入門書

帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫)

 小説『帰ってきたヒトラー』読みました。

映画版の原作です。

 

笑える

アンジャッシュ すれ違いネタ

 

ヒトラーが現代に甦るところから物語ははじまる。

ヒトラーは、正体を隠さない。

ヒトラーとして行動する。

 

でも誰も本人だとは気づかない。

あろうことか「芸人」と勘違いされます。

でもそれが「かみ合って」しまう、

アンジャッシュの「すれ違いネタ」のように。

だからなのか笑えます。

アンジャッシュ ベストネタライブ「キンネンベスト」 [DVD]

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シン・ゴジラ会議シーン

 

ときに「マジメさ」はおかしさを生みます。

はたからみると思わずわらってしまうマジメさ、ありますよね。

最近だとシンゴジラの会議シーン。

そこに出てくる政治家や官僚たちはマジメ。

でも彼らのマジメさは、唯一笑いと悲劇しか生みません。


本作のヒトラーもマジメ、

ゆえにウケます。

そのため、

ヒトラー題材にした小説ですが、

どこか明るさがあります。

全体としてコメディ的です。

 

hoboneety.hatenablog.com

 

でも笑えない

でもシンゴジラもそうでしたが、

笑えるけど、笑えません。

この作品も笑えるけど、笑えません。


本作にはどこか「こわさ」があります。

それは、

思考停止のこわさ。

脊髄反射的反応のこわさが描かれます。

たとえば、

ヒトラーを脊髄反射的に否定することは、
ヒトラーの下で思考停止的にユダヤ人を差別することと同じ。

「なぜ?どうして?」
を問うプロセスがないという意味において。

このように本作は暗に訴えます。

 

タブーにすることは、リスクがあるということ、

また何かの信念を強く信じるというのは、

危険が伴うということかもしれません。

 

政治的無関心やポビュリズムへの警鐘となる一冊。

ユーモアがありつつ、いろいろと考えさせられる、そんな本でした。

 

映画版も面白そうです。

 

帰ってきたヒトラー



わが闘争(上)<わが闘争> (角川文庫)